ケルヒャーバリオスプレーノズル補修
1.ケルヒャーの不調
我が家のケルヒャーは5~6年前に買ったK3サイレントですが、付属していた2本のノズルのうち、よく使う方のバリオスプレーノズル(扇形噴射)が先日から圧力が立たず使えなくなっていました。
2.ノズルの清掃
ケルヒャーのサイトで調べてみると、「ノズルが詰まっている場合があるため、針金などで清掃してください」とあったため、ノズル先端からクリップを差し込んでゴミが詰まっていないかチェックしてみましたが、特につまりも無く、再度本体を起動してみても状況は変わりませんでした。本当につまりが無いのか覗いて見ると、きれいに向こうの光が見えましたので、確かにノズル詰りはありませんでした。(ちなみノズルの穴が非常に小さいため、少々明るい所を見る位では光は見えません。根元側から太陽を直接覗いて光が見える位です)
ノズルを購入するしかないかと思っていたのですが、調べると新品で7~8千円、中古のサイトでも3~4千円してびっくりしました。おまけに「バリオスプレーノズル」と言っても、本体を販売した時期や形式等によって多くの種類があるようで、取説を見ると我が家のノズルは「4.760-021.0」との事でしたが、販売サイトでは正確に型番が最後まで書かれていない物も多く、折角買っても我が家の物と合わなかった、というのも悲しくなります。
ネットで色々調べてみるとこのバリオスプレーノズルが使えなくなって困っている人は多く、買ってすぐに使えなくなっている人もいるようでした。ただ悩みは皆同じで、買うのは高いと困っており、自分でパーツ交換など修理している人も多くいましたので、私もダメで元々で修理?にトライしてみることにしました。
3.ノズルの分解手入れ
このノズルの分解手入れを阻んでいるのが、ノズルカバーを留めているトルクスネジです。
トルクスネジは6つの角をもった星形のネジになりますが、+やー、六角穴に比べるとこのドライバーを持っている人も少ないので、ここで断念してしまう人も多いかと思います。我が家のノズルはT10サイズのトルクスネジが使われていましたが、他の年式のバリオスプレーノズルが同サイズのネジが使われているかは分かりません。そのようなときはトルクスネジのセットを持っていると安心です。我が家の物も(DIY好きならご存じの有名ドライバーメーカーの)VESSELの物ですがそんな高い物ではないので一家に一つあると安心です。
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トルクスネジを4本外してカバーを取ると中のノズルシャフトが出てきます。
ノズル先端のカバー部をひねると流量調整ができるのは、内部のらせんのネジに沿ってノズルシャフトが写真で左右に出し入れされ、先端の白いノズル部は固定されていることで変化するようになっています。
カバーからノズルシャフトを外すと、こんな感じです。
カバーの裏側はこんな感じです。
ノズルシャフトから先端のノズル部分を取り外します。Oリングで留まっているため、きつく締まっています。マイナスドライバーなどでこじりながら外します。
ここから更に中の真鍮色のノズルチップを外します。これもきつい。
他の人の記事を見ると古い型のバリオスプレーノズルでは、この真鍮のチップが白い樹脂製で出来ているものがあり、このチップが割れているケースが良くあるようです。私のは改良版でしたので真鍮が割れているようなことはありませんでした。
ノズルチップを外したノズルも以下のような感じ。
ということで、完全に分解しましたが、特に部品の割れや欠けなどの明らかな破損はありませんでした。このまま復旧しても変化が無いので、取り敢えず水道水を使って各部品を歯ブラシで汚れ落としを行い、そこから再度組み上げていきました。
4.復旧テスト
上記のように分解点検してみたものの特段の異常も無く、ただ洗って組み直しただけとなりました。これで何か変化があるのか不安ではありましたが、組み上げたノズルを本体に取り付けて起動、トリガーを引いてみると・・・、
高圧で噴射が出来ました!!
何が悪かったのか原因がはっきり分からないままではありますが、何かゴミでも噛んでいたのか、嵌め合いの悪い所でもあったのか?とりあえず元に戻りました。この後小1時間ほど各部の高圧洗浄を行いましたが、何も問題無く使えております。
ということで、ケルヒャーのバリオスプレーノズルで圧力が立たなくなった人、まずは分解して手入れしてみることをお勧めします。ただし、トルクスドライバーは必要ですが。
以上です。