1.経緯
私の愛車のRCも乗り始めて数年、いつのまにか細かな掻き傷がたくさん入っているので、DIYでの補修にトライました。
が、小さな傷の補修に非常に苦労することになりました・・・(涙)。
2.疵の概況
疵は非常に細かな長さ5㎜位のものから長さ15㎝位の物まで多数。何故か車の右側側面のみに発生しています。左側なら道端の草木に当たって傷付いたかと想像できますが、何故右ハンドルの車の右側に集中して疵が入ったのかよくわかりません。
なお下の全体写真はタッチアップをした後のものです。写真に書いた番号で記録をしておりましたが、以降の説明でも疵の場所の番号(№1,6,9)は以下の写真の場所を示します。(iPhoneの写真アプリで手書きしたため読みづらくて済みません)
ちなみに車のカラーはソニックチタニウムですが、この色で苦しみます…

<疵全体配置>
疵は以下の写真のように長さ数mm~15㎜程度のものが多いですが、

<疵 №3> <疵 №4>
次のように10㎝を超える長いものもあります。

<疵 №6>

<疵 №9>
3.タッチアップでの補修
Youtubeなどネットには掻き疵補修の方法が多く載っており、素人でもタッチアップで十分直せるとの記載も多く、これまでDIYを多数やってきて手先の器用さにもそれなり自身もあったので、自分もトライしてみることとしました。が、これが甘かったです…
3-1.研磨での疵除去
浅い傷は研磨だけで消えます。タッチアップなどの補修は現状より悪化させるリスクがあるため、まずは研磨で消えないかを確かめます。
いつものピカールで疵の周囲をゴシゴシ磨いていきます。塗装表層のクリア層までの深さの疵であれば、ピカールで疵の深さまでクリアを削り落とすことで綺麗に傷は消せます。ただ、残念ながら今回の私の車の疵は研磨だけで消える傷はほとんどありませんでした。
3-2.極細タッチアップ(テスト)
研磨だけで疵が消えなかったため、タッチアップでの補修を行います。まずは5㎜位の小さな疵(№1)でうまく消せるかトライしてみました。
なお私の車のカラーのソニックチタニウムはカー用品店の通常のタッチアップのラインアップでは扱っておらず、ネットで純正のタッチアップが売られていたため、そちらから購入しました。2026年6月時点で色々調べて以下が再安価でした。純正以外の塗料も販売がありましたが、純正のペイントでも色合いを合わせるのが難しい色のため、2割程度安価な模倣品よりも品質の確実さの純正品を選びました。
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疵は研磨では消えませんが、そこまで幅が広い訳でもなく、爪が引っかかる程度の疵です。この位の細い疵にタッチアップに付属の筆では太く塗られ過ぎるため、爪楊枝を使って極細筆を作って塗ります。
爪楊枝の先を潰して軟かくして筆とします。アルミホイルなどで小さな皿を作りそこへタッチアップのペイントを少量落とし、その皿から爪楊枝の先へちょんちょんと塗料を乗せ、疵の上へ盛っていきます。塗料は乾くと嵩が減るので、少し多め位に盛っていきます。

なお塗装の前にシリコンオフを忘れずに。私は初回の塗装の際にシリコンオフを忘れ、塗装後の研磨時にペリペリと塗膜がすべてきれいに剥げてしまいました。
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3-3.塗装部の研磨
塗装後は完全に乾くまで1週間以上置いた後で研磨を行います。
まず、周囲を余計に研磨しないようマスキングします。

研磨は#600の耐水ペーパーから始めて、盛り上がった塗装部を落としてから、順次#1000→#1500→#2000のペーパーで磨いていきます。
研磨箇所が小さいため、巾7㎜ほどの木材に同じくらいの幅に切った耐水ペーパーを巻き付けて削っていきます。

2000番まで磨いても下くらいのくすみが残ります。

最後はピカールで磨きます。
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するとほとんど分からないほど綺麗になりました!(どこか見つけられますか?)

3-4.タッチアップ補修の展開
タッチアップで小さな傷が綺麗に消せたため、他の疵もタッチアップ補修を展開していきます。ここからは同時に多数の疵補修を行いましたが、苦戦した№6と№9の疵で紹介していきます。
3-4-1.№6疵のタッチアップ補修
初めに疵の上に塗料を盛ります。

塗装から1週間置いて完全に乾燥させた後に、盛った塗料を先の手順で順番に耐水ペーパーとピカールで磨いてきます。
半分くらいの疵は消えたのですが、一部削り過ぎてしまった部分があります。
(ここではまだ軽傷だったのですが・・・)

削り過ぎた部分に再度塗料を盛ります。

また1週間乾燥させた後に再度研磨しましたが、また一部削り過ぎてしまいました。

何度か塗装~研磨を繰り返しましたが根治できず、今度は塗装後にクリアーのタッチアップを上盛り。

乾燥後、研磨させて研磨。下の写真では分からないですが、表面は滑らかに磨かれており、光の角度を変えてもきれいに見えるのですが、下のカラー塗装が傷んでしまっています。何度やってもうまくいきません。

3-4-2.№9疵のタッチアップ補修
こちらは更にひどく苦労しました。疵が大きい上にキの字状に3本交錯しており非常に目立ち、後で気づいたのですが本体の形状の課題もあり、やればやるほど悪化してドツボにはまっていきました・・・。
下はタッチアップ塗装後。

乾燥に1週間置いてから、マスキングして#600耐水ペーパーでの研磨後。

#2000まで研磨、ピカール後。

疵が残っているため再塗装。

乾燥させて再研磨後。また一部過研磨。

再度塗装して、研磨するも同じ。実はここまでも何度も塗装~研磨を繰り返しています。

更に塗装して研磨するも過研磨範囲が拡大・・・。研磨不足の部分と過研磨の部分が紙一重。これでもかなり丁寧に研磨しているのですが。

この辺りで気が付いたのですが、今回の疵の場所は車の下部のスカートの部分ですが、形状が凹状になっています。ここに疵中心の塗膜を削ろうとして何度も平らな当て木でやすりを当てていたため、疵から離れた場所が過研磨となって塗膜が削れてしまっていたのでした。

またこの車のソニックチタニウムという塗料も難しく、塗膜の場所や状態によって光り方が変わり、母材側の塗料の光と合わせるのが非常に難しいです。特にこのNo9はスカート部のため樹脂に塗装を施されていますが、鋼板のボディ部より塗膜が薄いようで少し塗膜を削っただけで色合いが大きく変わってしまい、複雑に形状の異なる広い範囲を均一に削るのは現実的には非常に難しいです。
上記の写真は代表的なタイミングのものを載せているだけでこれら以外にも何度も行っており、タッチアップでの補修を始めてから約3か月間毎週のようにタッチアップを塗っては1週間後に研磨を繰り返し行っていましたが、研磨不足部を補おうとするとどこかが過研磨となり、タッチアップ+研磨で綺麗に補修するのは無理という結論に至りました。
4.スプレーでの補修
4-1.エアタッチスプレー
タッチアップでの補修に限界を感じ始めていましたが、ソニックチタニウムのスプレー缶は市販されておらず、塗装業者に頼まないといけないかと考えていた頃、タッチアップのボトルでスプレーを行うものが市販されていることを知りました。ソフト99からは「エアータッチ」、ホルツからは「タッチガン」という名称で売られています。これらはタッチアップボトルの塗料にアタッチメントを装着し、スプレーのガスを吹くことで塗料を吸い上げてガスと混合して噴霧化するものですが、よく考えたものです。簡易な構造で非常に微細な噴霧が形成されます。
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下はホルツの「タッチガン」。原理はエアータッチとほぼ同じ。
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タッチアップで盛り上げた塗料を均一に研磨することが困難な以上、スプレーで均一に塗布するしか無いため、今回スプレー補修で再トライすることにしました。
エアータッチにはスプレーした周囲の境界部を目立たなくさせる「ぼかし剤」というのも販売されているため、そちらも用意しました。
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エアータッチを調達し、スプレーを行おうとした時、自分のタッチアップボトルはレクサス純正ボトルのため、通常のタッチアップのボトルに比べてかなり太いことを思い出しました。エアータッチはタッチアップボトルのネジ部にそのままアタッチメントをねじ込むため、ネジの仕様が合っていないとアタッチメントが取りつきません。実際、レクサスのボトルにアタッチメントを取り付けてみようと思いましたが、全然直径が合わず取り付けられませんでした。

このままではエアータッチが使えないため色々調べてみると、エアータッチのシリーズには塗料を調合するための空のボトルも販売されておりました。
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ただ、郵送を待つ時間が惜しく、近くの自動車用品店へ探しに行きましたが、この品の在庫はありませんでした。店で注文することも考えましたが、家に古いタッチアップボトルがあったのを思い出し、それを活用できないか考えました。
家に戻ると昔の車のシルバーのタッチアップボトルが2本残っていたため、1本をもう1本のボトルへ移し、空のボトルを作りました。ちなみにこのボトルはエアータッチと同じソフト99のタッチアップのため、エアータッチのアタッチメントと適合します。ソニックチタニウムと同じ銀色ではありますが、塗料は異なるためシンナーでボトル内部を入念に洗浄します。ボトルからは銀色の小さな固形片も多数出てきたため、何度も何度も洗浄を繰り返し、固形片が出てこないまで洗浄を行った後に、そのボトルへソニックチタニウムの塗料を移し替えます。この際移し替えで塗料の粘度が上がっているため、微量のシンナーを混ぜて少し希釈しました。
仮のボトルにエアタッチのアタッチメントを取り付け、スプレー缶を取り付けて、段ボールへ試し吹きします。無事に細かな噴霧が出ることを確認しました。

4-2.スプレー補修
4-2-1.№9疵補修
3章と順番逆ですが、中途半端な補修跡が目立って仕方の無かった№9の疵からスプレー補修しました。
①下地処理
まず最初に下地を整えます。カラースプレーをするのですが、これまでのタッチアップ補修の失敗で下地が凸凹になってしまっており、そこにカラースプレーをしても凸凹が見えてしまうため、スプレー面を研磨して平滑します。
まず#800の耐水ペーパーでタッチアップ部を研磨します。指先で平滑を感じるまで研磨します(したつもりでした…)。その後#1000のペーパーで範囲を広げて研磨して下地を整えます。この上からスプレーを塗布するためこれ以上番手を上げる必要は無く、スプレー塗料とのカラミのためにも#1000までとします。これ以上上げると塗料との密着性が悪くなります。

②脱脂&マスキング
下地研磨ができたら、まずシリコンオフを広くスプレーして研磨屑と油分をしっかり落とします。
シリコンオフが乾いたら、補修部の周囲へスプレーが広がり過ぎないようにマスキングします。スプレーする範囲の5cm位は広めにマスキングしておきます。マスキングした境界部にスプレーされると境界部に線が出てしまうので、マスキング部をスプレーしないように。でも今回はマスク部までスプレーしてしまって一部線が出てしまいました。

③カラースプレー
ではエアータッチスプレーをセットして、スプレーをしていきます。段ボールへ試し吹きして、スプレーの出る方向や広がり方、距離感などをつかんでおきます。
下は1回目のスプレー後。下地の凹凸がまだ消えていません。

下は2回目。少しは跡が薄くなってきたか。

スプレー3回目。

塗装4回目を終えましたが、キの字の跡は残っています…。
クリアスプレーに向けてマスキング範囲を少し広げました。マスキング部分までスプレーしてしまったため、縦のラインが出ています。ソニックチタニウムにはぼかし剤は不適とのこともあり、カラースプレー部へはぼかし剤スプレーはせず、マスキングの境界ライン部へぼかし剤を筆でタッチアップしました。

④クリアースプレー
今回クリアスプレーは、クリアのタッチアップもあったためそれを使ってエアータッチでスプレーしても良かったのですが、一般のクリアースプレーもあったため、エアータッチは使わずに通常のクリアースプレーを使用しました。なお通常のスプレーはエアータッチより噴霧量が多く、噴霧粒径が大きいため、エアータッチのスプレーより手早くスプレーをする必要がありますので、こちらも事前に試し吹きをしてスプレーの感覚をつかんでおきます。
補修部へクリアスプレーを3回塗布して以下の状態となりました。
元の疵補修部のキの字は残っていますが、スプレー補修前から比べれば断然よくなり、遠目には目立たなくなりました。

⑤ぼかし剤スプレー
クリアースプレーが終わったらぼかし剤をスプレーします。スプレーした部分、特に周囲のツブツブ感を抑えるため、クリアスプレー部の周辺部を中心にスプレーします。
(正直、このぼかし剤の意義は良く分かりません…)
⑥エアータッチ使用後の手入れ
エアータッチは再使用するため、使用後の丁寧な洗浄が不可欠です。
今回のスプレー補修の前に試しスプレーをした後、取扱説明書に記載も無いのにカラーボトルを外してシンナーをスプレーしてノズル内をシンナー洗浄した上、後は取説通りに液無しで空吹きし、アタッチメントも外してキャップの空吹きを行ってしっかり洗浄したつもりでした。ところがその後ぼかし剤を塗布しようとスプレーしましたが、スプレーされません。取説以上に洗浄していたのですが、ノズル内部で塗料が詰まってしまっていたようです。
下は使用後のアタッチメントですが、銀色に見える吸い上げノズルとその上方(写真右方)の先端ノズル部で塗料が詰まってしまっています。

そのため今回はノズル内部の洗浄方法を予め考えておきました。エアータッチのノズル径はかなり細いため、何が使えるか検討し、ゼムクリップのピンを試してみましたが太すぎて全然入らず、もっと細いものということで、妻がフラワーアレンジメント用に細い針金を持っていたのを思い出し、それを借用してみました。針金の入れ物に#30という記載があり調べてみると直径が0.29mmのワイヤーでしたが、ちょうどいい感じでスプレーノズルにもアタッチメントのノズルにも通りました。おそらくノズルの穴径はΦ0.5mm位かと思われます。

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前回同様、カラースプレー実施後にカラーボトルを外してシンナーをスプレーして内部洗浄し、アタッチメントも外して空吹きしてノズルも洗浄しましたが、この状態でアタッチメントやノズル部の穴を透かして見ても向こう側が見えず、やはり詰まっていました。
そこで、用意した0.3mmのワイヤーを通すと、スルッと内部に溜まっていた塗料が出てきて、孔から向こう側が見えるようになりました。下の写真は吸い上げノズルにワイヤーを通した状態ですが、ノズル先端左上のニョロっとしたものがワイヤーを通して中から出てきた塗料の塊です。今はシンナーで軟化していますが、放置していたら中で固まっていました。
同様にアタッチメント上部のノズルもワイヤーで洗浄します。こちらも孔に詰まっていた塗料がワイヤーにくっついて取れてきました。

更にキャップノズルの穴へもシンナーを付けたワイヤーを通すと、同様に塗料の塊が出てきました(下の写真のワイヤ先端左側の塊)。これでノズル部の穴もしっかり向こう側が見えるようになりました。


エアータッチはこのような細いワイヤーでノズル洗浄しないと再使用は難しいと思います。だからキャップノズルのスペアが販売されているのでしょう。
4-2-2.№6疵補修
続いてボディ部の№6の疵補修です。
前のNo9のスプレー補修では、元の疵を研磨した跡が凸凹で浮き上がってきてしまいました。またカラースプレーがざらついた状態のままクリアーを塗布したことで、クリア層を研磨しても中のザラザラ感が残ってしまったため、今回はカラースプレーの後に軽く研磨してザラザラ感を除去してからクリアスプレーすることを試みました(結果これは失敗でしたが…)。
①過研磨部タッチアップ
前回タッチアップ補修部を過研磨して下地が露出してしまっていた部分をまずタッチアップで盛り戻します。

②下地処理
タッチアップした部分を研磨して平滑化しますが、周囲の健全部を削らないようマスキングして研磨します。これまで何度も研磨不足と過研磨を繰り返しているので、削り過ぎないよう特に丁寧に削ります。今までは幅7㎜程の木片の先端角部で集中して削っていて削りムラや過研磨が生じていたため、今回は柔軟性を持たせるためにガラス研磨用の硬質スポンジの面を使って平滑に削ることとしました。

最初に塗料の大きく盛った凸部を#800ペーパーで軽く研磨して落とし、その次に#1000で丁寧に研磨していきます。今回は過研磨とならぬよう、砥石で包丁を研ぐように大きな一定のストロークでペーパーの角度を保つように面で研磨し、10回ストロークする毎に水分を拭き上げて指の腹で凸凹の状態を確認しながら研磨を繰り返しました。

マスキングを剥ぎ、周囲との段差が無いように再度軽研磨。
これでスプレー前研磨は終了のため、シリコンオフを散布して研磨屑と油分をしっかりと除去します。

③スプレー塗布
再度周辺をビニールでマスキング。研磨した部位をスプレーするが周囲に散布されるため、境界部が出ないように広くマスキングします。
エアータッチを準備し、カラースプレー散布。下の写真は1回目。
下地処理で補修部分をこれでもかと平滑にしたつもりでしたが、薄くスプレーをすると下地の凸凹が浮き上がってきました…(涙)。なかなか簡単にはいきません。

軽く乾燥させてエアータッチスプレーを繰り返し、下は7回目。

今回はあと1回、累計8回スプレー散布して終了、マスキングを剥ぎます。下地のムラが残っていますが、やむなし。

色合いは周辺に近いですが、この状態ではカラースプレーのざらつきが大きいです。前回スプレーでこの状態は予測していたため、今回最終スプレー直後にぼかし剤をスプレーしています。それでも離れて横から見ると以下の感じで、光の反射の仕方が異なりスプレーした場所が一目で分かります。これはスプレーのざらつきによるものです。

これではこのまま上からクリアーを塗布しても下地のざらつき感は隠せませんので、この状態から研磨を行います。
④カラースプレー研磨
ざらつきの出たカラースプレーの表面をペーパーで研磨していきます。余計な部分を削らないようマスキングした上で、当て木に#1000の耐水ペーパーを巻き付けて軽く研磨していきます。ざらつき感が無くなったら続いて#1500、#2000まで研磨しました。ただざらつきは無くなったものの、表面は白っぽい違和感が残りました。下の写真の大きく四角い範囲がスプレーした場所です。下の辺の更に白い筋は元のクリア層を研磨した部分でこれはピカールなどで消える模様です。

嫌な予感もしつつ最後の期待を込めてピカールで磨いていきましたが、残念ながらピカールで磨きこんでも全体の白っぽくマットな感じは消せませんでした。
何か変わるかなと補修用の3液コンパウンドで研磨してみました。

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最も粗いコンパウンドで磨いていくと地肌と同じような質感に変わってきました(?)と思ったら、どうやら塗布したカラースプレーの塗膜を全部落として下地が出ていたようでした…。ここまでやってしまったので全体の塗膜を落とさざるを得ず、結局全面研磨しましたが、元の補修した部分のムラがまた露出してきてしまいました。

⑤再スプレー
下地が出てしまったため、再度スプレーします。

マスキング後にスプレーしましたが、やはりざらつき感が出てしまっています。

研磨の方法を見直すべく調べてみましたが、ソニックチタニウムなどのメタリック塗料は、極細のアルミ粒子が水平に並ぶことであの独特の金属光沢(風合い)を出しており、ここを研磨すると粒子が削れて「灰色っぽいくすみ(黒ずみ・白ボケ)」に変化してしまい、この状態になると磨いても元のメタリック感は戻らないとのこと。メタリック塗料の性質上、「カラー層を削って磨いて合わせる」ことは”プロでも不可能”とのようです。
ということで、メタリックスプレーの後はそのままクリアーを散布するしかない、となり、ではどうやってざらつき感を抑えるか。スプレー表面が凸凹になってしまうのは、塗料の粘度が高くぼたぼたと乗っていっている、スプレーの距離が遠く塗装面に付着する前に乾燥が始まっている、気温が高いことで左記と同様の状態になっている、スプレー圧が低く霧が細かくなりきらなかった、等が考えられます。
今は7月末日で夕方でも気温30度を下回らないため気温の条件は仕方が無いですが、終わりかけのスプレー缶を使っていたため新しいスプレー缶に変え、塗料にはシンナーを加えて希釈し粘度低減させ、極力近づけて散布する事による霧の微細化を行いました。
今スプレーしたものは既にざらついてしまっているため、再度#1000のペーパーで平滑化しておきます。この上に塗装をするため#1000までで十分。

そしてスプレーを行います。何度かやり直しているうちに補修部の凸凹は消えました。

ただ、塗料の希釈など噴霧の微細化を行いましたが、ざらつき感をゼロにはできませんでした。ただこれが現状の限界で、これを研磨してもまた前回の失敗の繰り返しになることは明らかですので、これでクリアーを乗せていきます。今回クリアースプレーは5回塗布しましたが、最後のスプレー時に気が抜けたか、液だれをしてしまいました…。ただどうせ乾燥後に研磨をするので大丈夫です。

⑥クリアー研磨
1週間置いて十分に乾燥させた後、まず液だれしてしまった部分を#800ペーパーで集中研磨して盛り上がり部を除去します。厚めにクリア層を盛っているとはいえ、ここでまた過研磨して地肌を出してしまってはまた最初からやり直しになるため、注意して研磨していきます。ほぼ平滑化されたら#1000、#1500、#2000と順に研磨していきます。

最後にピカールで全体を磨き上げていきます。範囲が広くなっているため大変ですが、これが最後の仕上げのため頑張って磨き上げました。
カラースプレー時のざらつきとマスキングの境界部が若干残っていますが、ここまでの苦労を考えると85点くらいか。十分OKと考えます。


5.結論
僅かな掻き疵のためタッチアップでの補修を試みましたが、曲面上の長い疵の塗装部を均等に研磨していくのは想像以上に大変でした。削り過ぎた場所へ再度タッチアップして再研磨することでやり直しは可能ですが、やり直しで失敗していくと傷口はどんどん広がります。車の曲線度合いやボディカラーによって難易度は異なると思いますが、私の車では長さ2~3cm位の疵まではタッチアップで綺麗に直せましたが、それ以上のものはギブアップでした。
その点、特殊カラーのタッチアップでも簡単にスプレーを可能にするエアータッチは素晴らしかったです。広範囲の疵補修部も綺麗に塗装することが出来ました。ただ完璧と思ったスプレー塗装でしたが、私の車のソニックチタニウムは色合いを合わせるのが非常に難しく、また真夏の炎天下で行ったためかスプレーのざらつきを消しきることができませんでした。
問題はどこまでの完成度を追求するかです。少なくともメタリックカラーの疵のDIYで100点を追求するのは精神衛生上も良くないと思います。遠目に見て分からない位の70点、80点の完成度でOKと思って行わないと、私のようにドツボにハマっていきます。
長文にお付き合い頂きありがとうございました。
皆様の掻き疵補修の一助になれば幸いです。
(参考)エアータッチ情報
エアータッチの噴霧原理は、ガスを極小径のノズルから噴射することで高速のガス流が生まれ、その周囲の圧力が下がるベンチュリー効果によってアタッチメントのストローの圧力が下がることで、塗料面の大気圧に押された塗料がストロー内部を押し上げ、ストロー上端部でノズルから噴出される高速のガス流とぶつかることで液体塗料が微細な粒子に引きちぎられて噴霧化されるものです。原理は単純で機構もシンプルですが、良く考えたものです。
私の使用したソフト99のエアータッチには、今回使わなかった色々なオプションがありますので、参考までに紹介しておきます。
①エアータッチ本体
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②ぼかし剤スプレー
塗装周囲の白っぽいザラザラを溶かして平滑にし、新旧塗装の境目をぼかして目立たなくします。カラー塗料やクリアー塗料を塗り終わった直後(半乾きの約10分以内)に使用します。
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③専用クリアー塗料
カラー塗料の上に重ね塗りすることで、マットな仕上がりをツヤのある美しい状態にし、透明感や光沢を大幅に向上させるものです。
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④専用仕上げスプレー
ペイントした部分と周囲の塗装との境目が目立たなくなり、美しい仕上がりがアップするとのこと。メタリック、パール・マイカ色には特に効果的。
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⑤専用やり直しスプレー
『エアータッチ』補修で「万が一」失敗した時、スプレーして拭き取るだけで、塗装した部分を簡単に落とせ、塗り直すことができます。塗装の失敗箇所に直接スプレーするのではなく、柔らかい布(ウエス)に液を含ませてから優しく拭き取って使います。
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⑥スペアーキャップ
ノズル部が詰まった時のスペアです。上述した細いワイヤーなどで手入れしておかないと、再使用時はこのスペアキャップが必要となります。
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⑦サンドキューブ(補修ケミカル)
塗装の下地作りがコレひとつで完了するサンドペーパー。四角の面にそれぞれ番手の違うサンドペーパーを配置しているので、順番に使うだけで塗装前に必要な下地作りが完了。
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⑧オーダータッチアップボトルセット
『オーダーショップタッチアップペン』充填容器と『エアータッチ専用ボトル』のセットです。
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